▲首脳会談前に握手する李在明(イ・ジェミョン)大統領と日本の石破茂首相。両首脳は今年6月17日(現地時間)にカナダのアルバータ州ケネネスキスで開催された主要7カ国(G7)首脳会議の際に会談を行った。/聯合ニュース
李在明(イ・ジェミョン)大統領は25日(現地時間)に米ワシントンで行われる韓米首脳会談を前に、23日に東京で韓日首脳会談を行う。李在明大統領は就任後に首脳会談目的で訪問する最初の国として日本を選択した初の大統領となる。これは今年光復80周年と韓日国交回復60周年を同時に迎えることから「韓日協力の強い意志」を強調するねらいがあるとみられる。歴代の韓国大統領で韓米首脳会談前に首脳会談目的で日本を訪問..
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▲首脳会談前に握手する李在明(イ・ジェミョン)大統領と日本の石破茂首相。両首脳は今年6月17日(現地時間)にカナダのアルバータ州ケネネスキスで開催された主要7カ国(G7)首脳会議の際に会談を行った。/聯合ニュース
李在明(イ・ジェミョン)大統領は25日(現地時間)に米ワシントンで行われる韓米首脳会談を前に、23日に東京で韓日首脳会談を行う。李在明大統領は就任後に首脳会談目的で訪問する最初の国として日本を選択した初の大統領となる。これは今年光復80周年と韓日国交回復60周年を同時に迎えることから「韓日協力の強い意志」を強調するねらいがあるとみられる。歴代の韓国大統領で韓米首脳会談前に首脳会談目的で日本を訪問したケースはこれまで一度もなかった。韓国大統領府も「韓日両国は今年6月にシャトル外交再開で合意した」と改めて言及するなど、両首脳が随時行き来するシャトル外交の再開にも強い意欲を示している。李在明大統領は訪日8日前となる15日の光復節メッセージで日本との関係強化に言及する可能性も考えらる。
【表】韓国歴代大統領の米日訪問
過去にも韓国の大統領が米国大統領よりも先に日本の首相と会談し、また米国よりも日本を先に訪問するケースはあった。盧泰愚(ノ・テウ)元大統領、盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領、李明博(イ・ミョンバク)元大統領は韓米首脳会談前に韓日首脳会談を行ったが、これは日本の首相が大統領就任式に出席するため韓国を訪問したからだった。李承晩(イ・スンマン)元大統領は就任から3カ月後の1948年10月に米国よりも日本を先に訪問したが、これは首脳会談が目的ではなく連合軍のマッカーサー総司令官の招待を受けた訪日だった。
李在明大統領による今回の訪日は実務形式で行われる。韓国大統領府は「李在明大統領と石破首相は首脳会談を行った後に晩さん会に出席する」とも明らかにした。首脳会談の議題は現時点で公表されていないが、北朝鮮問題など安全保障関連、米国との関税交渉をめぐる経済関連の議題が主に話し合われそうだ。韓国大統領府の関係者は「石破首相はすでに米国のトランプ大統領と何度か会っているので、今回はじめてトランプ大統領と会談する李在明大統領に何らかのアドバイスを行うだろう」とコメントした。
李在明大統領は今年6月17日にカナダで開催されたG7首脳会議の際に石破首相と会談し、その席でシャトル外交再開で一致した。韓日シャトル外交は2011年11月に日本を訪問した李明博(イ・ミョンバク)元大統領と野田佳彦首相(当時)が慰安婦問題で対立したため中断し、朴槿恵(パク・クネ)元大統領は在任中に1回も日本を訪問せず、文在寅(ムン・ジェイン)元大統領も日本を訪問したのは多国間会議が目的だった。尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権が発足することで何とかシャトル外交再開に向け動き出していた。
李在明大統領は共に民主党代表だった当時、韓米日合同軍事演習を「極端な親日行為」と強く非難するなど反日発言を繰り返していた。しかし大統領就任後は「国家間の関係は政策の一貫性が非常に重要であり現実だ」として前政権の対日政策を継承する考えを明確にした。G7首脳会議では「韓日両国は同じ庭を使う隣人」と述べ、未来志向的な関係を強調する場面もあった。与党のある関係者は「日本に対する対応の変化こそまさに李在明大統領が強調する実用外交だ」「政界で誰かが李在明大統領を親日と批判できるだろうか」と述べた。保守政権が日本と良好な関係を築けば、共に民主党などは親日などと批判を強めたが、共に民主党政権は事情が異なるという意味だ。
韓国大統領府関係者は「米国との関税交渉で巨額の投資を約束した日本と韓国はよく似た立場にあり、互いに意見交換できる部分も決して少なくない」との考えを示した。日本は米国との関税交渉で5500億ドル(約81兆円)の投資を約束し、韓国も日本を参考に3500億ドル(約52兆円)の投資を約束した。
李在明大統領が日本を最初に訪問することで、25日に予定されているトランプ大統領との首脳会談で米国が重視する韓米日協力への韓国のコミットメントを示す効果も期待できそうだ。今回の韓米首脳会談で米国は中国けん制を目的に在韓米軍の役割見直しを意味する「韓米同盟の現代化」や、また韓国に対して防衛費増額なども要求すると予想されるが、李在明大統領が日本との首脳会談後に米国に向かうことで韓国の訴えに説得力を持たせられるとの見方もある。共に民主党代表当時、台湾海峡問題をめぐる発言で李在明大統領は米国から親中と警戒されているとの見方もあるが、今回の訪日はその懸念払拭にもプラスに働きそうだ。
パク・サンギ記者、成好哲(ソン・ホチョル)東京支局長
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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