▲イラスト=UTOIMAGE
李在明(イ・ジェミョン)大統領は1月から中国と日本を相次いで訪問し、過去に例のない歓迎を受けた。しかしその派手な外交の評価は分かれている。「実質的な成果が明確でない」との指摘に加え、「大国間の危険な綱渡り外交は今後も可能なのか」と懸念する声も上がっている。李在明大統領は自らの外交政策を国益中心の「実用外交」と呼んでいるが、この実用外交が責任回避目的の言葉だけで終わるのではなく、中身のある外交哲学..
続き読む
▲イラスト=UTOIMAGE
李在明(イ・ジェミョン)大統領は1月から中国と日本を相次いで訪問し、過去に例のない歓迎を受けた。しかしその派手な外交の評価は分かれている。「実質的な成果が明確でない」との指摘に加え、「大国間の危険な綱渡り外交は今後も可能なのか」と懸念する声も上がっている。李在明大統領は自らの外交政策を国益中心の「実用外交」と呼んでいるが、この実用外交が責任回避目的の言葉だけで終わるのではなく、中身のある外交哲学として認められるには、今こそ台湾にも目を向けなければならない。
【写真】「中国人ではありません」 訪韓台湾人観光客用のバッジが話題に
李在明大統領の訪中と訪日は台湾でも大きな話題になった。李在明大統領が過去に「中国にシエシエ(謝謝=ありがとう)、台湾にもシエシエと言えばよい」と発言したこと、また共に民主党が伝統的に親中政党であることも台湾ではよく知られている。さらに李在明大統領は訪中直前に「『一つの中国』原則を尊重する」と発言した。そのため当然台湾では大きな波紋が広がった。
台湾の危機感は丘高偉・駐韓台北代表による先日の「意を決した発言」からも読み取れる。丘高偉代表は「『一つの中国』は必ずしも中華人民共和国を意味するわけではなく、中華民国(台湾)でもあり得る」と述べた。台湾政府は通常「中華民国と中華人民共和国は互いに隷属しない」というレトリックを維持してきたが、この点を考慮すると大使級の丘高偉代表は今回、通常以上に強い言葉を使ったことになる。「韓国を完全に中国側に行かせるわけにはいかない」という台湾側の焦りをここから読み取ることができる。昨年末から韓国の電子入国申告書に台湾は「中国(台湾)」と記載されているが、これに対して台湾外交部(省に相当)は突然抗議した。これも同じ流れで解釈できるだろう。
1992年の断交以来、韓国と台湾の関係はよそよそしい状態が続いてきたが、今は完全に変わった。台湾海峡の現状変更は韓半島の安全保障にも直接影響する上に、韓国と台湾の貿易規模も過去最高を塗り替えるなど、経済や産業分野での交流も一気に活発化している。何よりも韓国と台湾は「AI(人工知能)への転換」という同じ課題に加え、「中国の激しい圧力」という脅威にも共に直面している。世界の政治・経済情勢が激変する今、同じような産業構造を持つ韓国と台湾に協力の模索が求められるのも当然のことだ。
中国中心かつ台湾軽視の外交路線見直しは前政権でもやり抜くことはできなかった。中国と日本の対立により両国から同時に歓迎されたように、中国が不満を口にできないレベルで台湾とも果敢に交流する方策を見いだすことができれば、李在明大統領の実用外交は言葉だけでないことが初めて認められるだろう。
それには6カ月以上にわたり空席となっている台北の韓国代表部代表の任命からまずは取り組むべきだ。これまでは退職した外交官が慣例として任命されてきたが、今後は李在明大統領の外交政策を深く理解する側近あるいは名の通った政府関係者を派遣するのはどうだろう。これは中国の意向にも配慮しつつ、同時に台湾と協力する意志をも明確に示す韓国からのメッセージになるだろう。
台北=リュ・ジェミン特派員
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
Copyright (c) Chosunonline.com