最近、京畿道竜仁市のカフェで記者と会ったディムドゥさんは、当時勤めていた会社(錦豊建設ENC)に事件後もそのまま勤めていると語った。会社側は、起訴されて裁判を受けている外国人労働者を解雇せず、弁護士の選任にまで乗り出したという。ディムドゥさんは「社長さん、所長さんは『心配するな。大丈夫だ』と言ってくれた」と語った。会社が弁護士のつてを探していると、チェ・ジョンギュ弁護士など6人が「無料公益弁論」を引き受けたいと名乗り出た。
錦豊建設ENCのチョ・ジョンヒョン理事(取締役)=47=は「事件が起きてから1週間後、工期を繰り上げないといけない状況だったが、ディムドゥはあんな大事件に直面していても、一切感情的にはならずに木工から鉄筋まで多方面で黙々と仕事をした」「こんな友人を、どうして会社の利益だけ考えて放り出せるか」と語った。またウ・チャンウ管理部長(50)は「ディムドゥは外国人の中で一番年若い方だが、およそ40人いる外国人の同僚の面倒を見る長兄のような役割だった」とし「誰かが体調を崩して食事ができなくなると、自分の昼休みを使ってタクシーに乗り、市内で薬を買ってきた友人」と語った。ナ・ヨンファン代表理事も「ディムドゥは家族」と言い切った。同僚がディムドゥさん支援に乗り出したのは、彼が「悪意を持って事件を起こしたわけではない」という確信があったからだという。ディムドゥさんは今、京畿道竜仁市のトンネル発破の現場で働いている。コンクリート資材を運び、ホースを張る仕事だ。