セックスレスは何も老夫婦だけの問題ではなかった。ヨム教授は「特に20代が60代と同じくらいセックスをしないという点が印象的」と説明する。実際に20代の男性は「ここ1年間で性関係を交わした」という回答(58%)が全年齢層を通じて最も低かった。20代の女性も「性的関係を持った」という回答(57%)が60代(47%)に次いで2番目に低かった。
ヨム教授は「20代の場合、就職準備、勉強、アルバイトなどをしながら経済的、時間的な余裕がないケースが多い」とし「また自慰器具や人工知能(AI)など異性のほかにも性的満足を得られる経路が多様化し、フェミニズムの影響でセックスをしなくても自ら満足を得られると考える女性が増えた」と分析した。同教授は「セックスは肉体的満足のほか、情緒的な満足もあるが、余裕のない若い世代が自慰やAIなどの方法を求めながら情緒的満足を諦めていると考えられる」とし「20代のセックスレスが今後も持続するか、引き続き研究が必要」と話した。
所得水準も性関係に影響を及ぼすことが分かった。自分の社会的階層を中上位層と評価した男性(79%)は、下位層と評価した男性(67%)に比べて性関係をしたと答えた割合が高かった。同じく中上位層の女性(65%)の性関係も下位層の女性(53%)に比べて多かった。時間や費用などの余裕と出産や子女の扶養能力などの要素が影響を及ぼしたものとみられる。
ヨム教授は「今回の研究でコロナ以前と以降における変化はそれほど見受けられなかった」とし「コロナよりは非婚の風潮とフェミニズム、余裕のない人生などがセックスレスにより大きな変数になるものとみられる」と話した。
キム・ミンギ記者