10万ウォン分購入すると13万ウォン分の特典…施行8カ月韓国版ふるさと納税「故郷サラン寄付制」、自治体間で競争激化

■チーズ、イシモチの干物、韓牛などの特産品が返礼品としてズラリ

 地方自治体が多用する返礼品は、地域貨幣の概念である地域サラン商品券だ。「故郷サラン寄付制の運営現況」と題する資料によると、上半期(1-6月)の取扱高1位の返礼品は全南潭陽郡の潭陽サラン商品券で1億469万ウォン(約1140万円)となった。次いで慶北醴泉郡(7556万ウォン=約824万円)、全南高興郡(6244万ウォン=約681万円)、全南長興郡(4131万ウォン=約450万円)、全南海南郡(4017万ウォン=約438万円)、全北淳昌郡(3468万ウォン=約378万円)などの地域サラン商品券の人気が目立った。淳昌郡のチュ・テジン都農交流チーム長は「地域商品券は現金のように使えるので『故郷に住む両親に商品券を小遣いとして渡す』といった趣旨で地域外に住む子どもたちが寄付するケースが多い」と説明した。

 地域の特産品を返礼品として特化した地方自治体も増えている。全北任実郡の任実チーズ(3332万ウォン=約363万円)、全南霊光郡のイシモチの干物(3190万ウォン=約348万円)、全北井邑市の韓牛(2779万ウォン=約303万円)、済州みかん(2518万ウォン=約274万円)などが返礼品の取扱高で上位を占めた。

 返礼品を観光につなげることで、地域経済を立て直すための努力も行われている。例えば、全南潭陽郡は返礼品として「挑戦、私もバリスタ」という体験プログラムを提供している。潭陽コーヒー農場でコーヒーの実を直接焙煎(ばいせん)してハンドドリップでコーヒーを入れる体験をした後、周囲の観光地に足を運んでもらうのが狙いだ。専門家たちは「地域特産物の返礼品は家で受け取る物なので、当該地域の訪問にまでつながるケースはまれで、地方自治体は返礼品を送るために宅配料まで負担しなければならず、その分マイナス」とし「人口が減少している地域の生活人口を増やすほか、当該地域で2-3次の消費が相次いで行われるようにするアイデアが必要」と話す。

 故郷サラン寄付制を利用するためには、「故郷サランeウム・ホームページ(ilovegohyang.go.kr )」にアクセスして会員登録するだけだ。その後、ホームページの上段メニューから「返礼品」をクリックし、「返礼品モール」にアクセス。あとはインターネットショッピングのように商品を選べばいい。

キム・ソンモ記者、ファン・ジユン記者

【表】故郷サラン寄付制、自治体別の寄付金募集状況

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