2022年韓国大統領選3日前に出た尹錫悦フェイクニュースを計画した金万培氏「後で事実じゃなかったって言えばいい」

 韓国・京畿道城南市の不動産開発を巡る大庄洞事件を捜査しているソウル中央地検は4日までに、金万培(キム・マンベ)氏(火天大有大株主)が2021年9月、申鶴林(シン・ハクリム)元全国言論労働組合(言論労組)委員長から「尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が検事時代、釜山貯蓄銀行事件の捜査をもみ消した」という内容で「虚偽インタビュー」を受けた後、捜査もみ消し対象として名指ししたチョ・ウヒョン氏(天火同人6号実質的オーナー)に「時間がたってから事実でなかったと言えばよいので心配するな」と語っていたとするチョ氏の証言を確保した。虚偽の内容を含む金万培氏のインタビューは、大統領選3日前に申氏が諮問委員を務めていた独立系メディア「ニュース打破」を通じて報じられた。

【世論調査】「大庄洞疑惑は事実上、尹錫悦大統領を巡る疑惑だ」韓国人のフェイクニュース認識度

 当時、金万培氏はチョ・ウヒョン氏に「自分がとんでもない方向に事件を持っていく」とし、「大庄洞疑惑」の矛先を共に民主党の大統領候補だった李在明(イ・ジェミョン)氏ではなく、国民の力の大統領候補だった尹錫悦(ユン・ソンニョル)氏に向けようとしていたことが検察による捜査で浮上した。それによると、金氏はチョ氏に対し、「釜山貯蓄銀行の捜査の時、尹錫悦検事らが(チョ氏に)コーヒーをいれてくれたと(インタビューで)発言するから了解してほしい」と告げ、「口止め」をしていた。さらに、検察は金氏がチョ氏に大統領選後も問題はないと言い、安心させようとしたとみている。

 しかし、チョ・ウヒョン氏ら大庄洞開発の民間業者は最近、検察の取り調べに対し、「(11年の釜山貯蓄銀行捜査当時)尹錫悦検事のことは知らなかった」という趣旨で供述したという。

 一方、検察は金万培氏の勾留期間満了を3日後に控えた4日、裁判所に勾留延長を請求した。検察は金氏氏に対する虚偽インタビュー疑惑についても捜査を継続する見通しだ。

 これに先立ち、検察は金万培氏が火天大有から借りた473億ウォン(約53億円)のうち100億ウォンを横領し、分譲代行業者代表のL氏に渡した疑いなどで金氏を追起訴したが、今回同容疑で勾留延長を請求した格好だ。現在金氏は大庄洞事業で得た犯罪収益390億ウォンを小切手に換えて隠した容疑などで勾留されており、勾留期間(6カ月)が7日に満了する予定だ。

 金万培氏は21年11月、大庄洞開発の過程で城南都市開発公社に少なくとも1827億ウォンの損害を与えた背任の疑いなどで勾留されたが、昨年11月に勾留期間満了で釈放された。その後、昨年12月に「自傷騒ぎ」を起こし、今年2月には犯罪収益隠匿の容疑で再び勾留された。

イ・セヨン記者

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  • ▲火天大有資産管理の大株主、金万培氏/ニュース1

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