首を切りつけられた共に民主・李在明代表…医師ら「頸動脈に損傷なければ大事には至らない」

「刺し身包丁でなく果物ナイフなら、傷は深くないはず」

 韓国最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表が2日に襲撃された事件に関連し、韓国の第一世代法医学者、李正彬(イ・ジョンビン)ソウル大学医学部名誉教授は「首のけがは、傷が何センチだったかが重要なのではなく、傷の部分が正確にどこなのかが重要」だとして「首の横や耳の下の頸動脈に達していないのであれば大事には至らない」と話した。

【写真】凶器を持ったまま警察に連行される容疑者

 李代表は同日午前10時27分ごろ、釜山で凶器を持った男に襲われ、首に1センチの切り傷を負った。韓国警察は「現場で止血しており、意識はあり、出血量は少ない」と説明した。李代表は午前11時19分ごろドクターヘリで釜山大病院に到着した。

 これに関連し、李正彬教授は「首の前部分を1センチほど刺されたのであれば、さほど心配しなくてもよい」とした上で「首の横や耳の下を通る頸動脈・頸静脈のうち頸動脈が傷ついた場合には、傷が1センチでもかなり危険な状態になり得る」と説明した。さらに「2015年にマーク・リッパート米国大使(当時)が襲撃された際にも顔から首に向かって切り付けられたが、幸い頸動脈は無事だった」として「(李代表が)1時間以上経過しても意識があり、特に危険な兆候がなければ、命に別状はないだろう」と話した。

 首に切り傷を負った際、激しく血が噴き出すようであれば頸動脈の損傷を疑わなければならない。この場合には即座に止血する必要があり、大至急病院の救命救急室に搬送しなければならない。

 ソウル聖母病院耳鼻咽喉科のキム・サンヨン教授は「首の損傷の程度は凶器の種類によって大きく異なるが、凶器が刺し身包丁だった場合は表面の傷の範囲よりも深さが深いため、首の頸動脈・経静脈の損傷につながり死亡するリスクがかなり高い」と指摘した。さらに「凶器が果物ナイフで出血がひどくなければ、止血後に十分な処置をすれば大丈夫」と説明した。

 キム教授は「首の出血がひどい場合には病院に到着する前に死亡するケースが多いが、そうではなく傷も深くなければ後遺症もひどくないだろう」「食道に穴が開いた場合には食事の際に支障が出る可能性があるが、そうでなければ特に後遺症はないはず」と説明した。

アン・ジュンヨン記者

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  • ▲共に民主党の李在明代表が2日、釜山で男に襲撃され、ヘリコプターで釜山大病院に搬送された。写真は病院の出入り口を規制する警察官。/News 1

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