最大野党「圧勝」 与党「惨敗」=韓国総選挙

【ソウル聯合ニュース】10日に実施された韓国の総選挙(定数300)は開票率約98%の11日午前5時時点で、革新系最大野党「共に民主党」が小選挙区(254議席)で過半数の161議席を確保した。4年前の前回総選挙(163議席獲得)に続く圧勝。保守系与党「国民の力」は小選挙区で90議席と上積みしたとはいえ、前回(84議席)とほぼ同様に惨敗を喫した。総選挙で3連敗となる。

 勝敗を左右するとみられた首都圏の122議席を巡り、共に民主党は102議席を獲得した。ソウル(48議席)が37議席、京畿道(60議席)が53議席、仁川(14議席)が12議席。焦点となったソウルの「漢江ベルト」では8議席獲得に成功した。

 党の牙城、南西部の光州(8議席)・全羅道(20議席)と南部・済州(3議席)の全てで勝利し、中部の忠清エリア(28議席)でも21議席を確保した。

 国民の力は首都圏で19議席の獲得にとどまった。ソウルでは伝統的に支持の強い江南3区を死守したものの全体では11議席。仁川が前回と同じく2議席、京畿道は1議席減らして6議席となった。

 忠清エリアでは大田と世宗で前回に続き議席ゼロ、忠清北道は3議席で変わらず、忠清南道は2議席減の3議席だった。

 保守の地盤の南東部では成果を上げた。大邱・慶尚北道の25議席を全て取り、釜山・蔚山・慶尚南道(40議席)は34議席を確保した。また北部の江原道でも勝利した。

 小選挙区では「新しい未来」が世宗、「改革新党」が京畿道、「進歩党」が蔚山で、それぞれ1議席を確保した。

 比例代表(46議席)は開票率87%の時点で、国民の力の比例向け系列ミニ政党「国民の未来」が37.4%の得票率でトップに立つ。共に民主党が主導する野党陣営のミニ政党「共に民主連合」が26.4%、曺国(チョ・グク)元法務部長官が結成した「祖国革新党」が23.8%、革新新党が3.51%。地上波テレビ3局では、国民の未来が19議席、共に民主連合が13議席、祖国革新党が12議席、改革新党が2議席を確保すると予測している。

 小選挙区と比例代表を合計すると、共に民主党(161議席)と共に民主連合(13議席)に祖国革新党(12議席)、改革新党(3議席)、新しい未来(1議席)、進歩党(1議席)を加えると191議席と、尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権に立ち向かう巨大野党勢力が誕生することになる。野党だけで憲法改正に向けた手続きが可能となるライン(200議席)には達せず、国民の力としては最悪の結果を免れたとはいえ、今後野党に政局の主導権を握られる形となる。

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