金正淑夫人の衣装代疑惑に再び嫌疑なし 警察が「キム・ヒョンジ名誉毀損」並みに徹底捜査していたならば【2月3日付社説】

 文在寅(ムン・ジェイン)元大統領の配偶者である金正淑(キム・ジョンスク)夫人が、文大統領在任中に青瓦台(韓国大統領府)の特殊活動費を衣装購入に充てたとされる「衣装代疑惑」。この事件を捜査した韓国警察が、再び「嫌疑無し」処分を下したという。昨年7月にソウル警察庁反腐敗捜査隊が、この事件について「嫌疑無し」の処分を行うや、検察は「最小限の当事者の疎明が必要」という理由で再捜査を要請した。ところが警察が先週、この事件を再び「嫌疑無し」処分にした。きちんと捜査したのに証拠がないのであれば、誰であろうと無嫌疑処分にすべきだ。だが金夫人の事件の場合は、そうではない。

【写真】全て私費? 金正淑夫人の衣装代の支払いに使われた現金と官封券

 この事件を巡る韓国警察の捜査は、職務遺棄に近い。警察は、金夫人に衣装を販売した業者を家宅捜索して、金夫人側が韓国銀行の帯封付きの札束(官封券)で少なくとも1200万ウォン(現在のレートで約129万円)を決済し、およそ300着の服を購入したという事実を突き止めた。ところが、それで終わりだった。警察は金夫人本人に対する事情聴取はもちろん、口座の強制捜査も行わなかったという。再捜査時も時間だけが経過し、無嫌疑で終わらせたものとみられる。検察までもこの事件を補完捜査しないとしたら、金夫人の衣装代疑惑は司法手続きが終わってしまう。

 そんな韓国警察が、別の場所では過剰捜査を行っているという。政権の実力者であるキム・ヒョンジ青瓦台第1付属室長の過去の「城南市議会乱入」動画を公開し、名誉毀損(きそん)の疑いで告発された政治家の捜査を、京畿南部警察庁反腐敗捜査隊に任せたのだ。公共の場所である議会の動画の公開が仮に名誉毀損に該当するとしても、第一線の警察署の捜査課で処理すれば十分だ。また、この問題がなぜ反腐敗捜査隊の所管なのかも疑問だ。反腐敗捜査隊は金正淑夫人の衣装代疑惑のような権力型腐敗を捜査すべくつくった組織なのに、その責務は果たさず、政権実力者の鬱憤(うっぷん)晴らしの先頭に立っているのではないか。

 政権実力者が関与した旧統一教会関連の警察捜査も、事実上消えた。この事件は、保守系最大野党「国民の力」を標的にした新興宗教「新天地イエス教証しの幕屋聖殿(新天地)」の事件に変質した。旧統一教会から金品を受け取った疑いが持たれていた進歩(革新)系与党「共に民主党」所属の被疑者は、地方選挙出馬を宣言した。民主党公認の人物の収賄事件では市議会議員の召喚ばかりを繰り返し、ロビー活動の対象に挙がっている実力者には近寄りもしない。

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連フォト
1 / 1

left

  • ▲青瓦台、金正淑夫人の衣装代疑惑に対しSNS(交流サイト)上で遠回しに反発/写真=聯合ニュース

right

あわせて読みたい