中国国営メディア「エプスタイン・スキャンダルは西欧民主主義のパラドックス」

 中国は、米国の富豪で性犯罪者ジェフリー・エプスタイン氏に関するスキャンダルの背景に西欧民主主義と司法制度の構造的問題がある、と批判した。

【写真】2010年10月1日エプスタイン氏のメール 世界高官リストに「South Korea H.E. Mr. Yu Myung-hwan」

 中国共産党の英字紙「チャイナデイリー」は9日と10日の二日間にわたり、エプスタイン・スキャンダルで米国をはじめとする西欧の醜い顔が露呈したと指摘する寄稿文をオピニオン・コーナーに相次いで掲載した。

 10日付けの「エプスタイン事件、制度的失敗の醜い顔」という寄稿文は「エプスタイン事件は西欧民主主義の内部の深いパラドックス(逆説)を露呈した」と指摘した。

 筆者はアルジェリアにあるバジ・モクタール・アンナバ大学法学政治学部のカレド・シェブリ(Khaled Chebli)准教授だと紹介されている。

 同准教授は「西欧社会は女性の権利、児童保護、司法独立を擁護し、世界の人権論議において道徳的指導者としての地位を確立してきた」「しかし、自国のエリート・ネットワーク内で人権侵害が発生すると法の執行はためらい、選別的に行われてきた」と述べた。

 さらに、「このような矛盾は全世界的に人権擁護に対する信頼性を弱める」「原則が不均衡に適用されれば、それらは普遍的な規範というよりも権力の道具として認識される危険性がある」と強調した。

 エプスタイン・スキャンダルを例に挙げ、果たして西欧社会には人権問題に対して批判する資格があるのかと問うこのような論調は、このほど香港の反中ジャーナリストで香港紙・蘋果日報(アップルデイリー)創業者、黎智英(ジミー・ライ)氏に禁固20年の判決が下された状況も相まって注目を集めている。

 中国は香港の民主化活動家で78歳という高齢の黎智英氏に対して、国家安全維持法違反罪などで実質的に終身刑に相当する判決を下し、国際社会から非難を浴びている。

 北京在住の評論家シー・イン(Xu Ying)氏も9日、寄稿文「アメリカ版ホラーストーリー:エプスタイン文書が明らかにした国の構造的欠陥」で、「今回の事件は米国の自由民主主義が見たくないと思っている現実を映し出している」と指摘した。

 同氏は「その現実とは、正義は交渉可能で、責任は選択可能で、エリートは法の影響が及ばない場所で保護されるということだ」「他の国に対しては透明性と人権を説教することが得意でありながら、自国では制度的な手助けの下でひそかに処罰を逃れることが可能な現実を露呈した」と述べた。

ピョン・ジェヨン記者

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