マドゥロ大統領拘束作戦で見せた米軍の指揮能力、韓国軍にもあるかって? 「夢から目を覚ませ」【コラム】

トランプ大統領の過激な言動で欧州が独自の防衛力強化を検討
これにNATO事務総長が苦言「夢から目を覚ませ」
戦時作戦統制権は政治問題ではない
韓国も夢から目を覚ませ

 米軍によるベネズエラのマドゥロ大統領拘束作戦は陸軍、海軍、特殊部隊、サイバー部隊、宇宙軍が協力して実現した。これは米国以外のどの国もまねできない。この米軍を有事に韓国軍が指揮するのが戦時作戦統制権移管だ。韓半島での戦争はマドゥロ大統領拘束よりも数百倍大きな問題だ。米国は国家防衛戦略(NDS)の中で「北朝鮮に対する防衛は韓国が担当すべきだ」との考えを示し、これにより統制権移管論が改めて注目を集めている。李在明(イ・ジェミョン)大統領は「任期中に必ず統制権を『取り戻す』」と発言したという。あまりにも現実離れかつ無意味であり、危険だと指摘せざるを得ない。

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 戦争が起こった場合、韓国空軍で北朝鮮の領域まで入れる戦闘機はステルス機能を持つF35のみだが、韓国には39機しかない。F15Kなどは電子戦への対応能力から北朝鮮の防空システムを突破するのは難しい。この39機のF35も整備などの問題で実際に使用できるのは30機に満たないだろう。しかもステルス機は米軍の事実上の許可がないと離陸できない。この戦力は有事に韓半島に展開する米第7空軍の10分の1にも満たない。10分の1の軍隊が10倍も大きい軍隊を指揮するなど現実的に可能だろうか。

 また韓国海軍は空母も原子力潜水艦も持たない。弾道ミサイル迎撃能力を持つイージス艦はわずか1隻だ。米第7艦隊とは比べようもないほど規模が小さく、空母の運用や原子力潜水艦による作戦は経験もない。この韓国軍が有事に米海軍をどう指揮するのだろうか。今や米軍は世界各国に展開しており、戦略軍と宇宙軍がその中心的な役割を果たしているが、韓国はこれらの分野を全く知らない。それがどうやって米軍を指揮するのか。

 米軍を指揮するには米軍の指揮統制システムとの連動が必要だ。しかし韓国軍の指揮統制システムはセキュリティーに問題があり、しかも陸海空軍が分散されている。米軍はこの韓国軍のシステムを自分たちの指揮統制システムに連動させようとしない。この状態でどうやって有事に米軍を指揮するというのか。

 戦争が起こればキルチェーンやミサイル防衛システムが発動し、同時に大規模な戦闘が行われるだろう。その際には戦略偵察能力が中心的な役割を果たす。韓国軍が保有する戦略兵器で北朝鮮軍の後方を見渡せるのはグローバルホークと5基の人工衛星だけだ。グローバルホークは撃墜されるリスクがあるため、あくまで平時の偵察用であり、有事での使用は制限される。人工衛星も5基では全く心もとなく、少なくとも20基以上は必要だ。このように戦争の最初で最後となる偵察は米軍に完全に依存しているが、これでどうやって米軍を指揮するのか。

 およそ戦争というものは最終的に物資の補給能力と戦力のメンテナンス能力に左右される。これらは韓国軍が最も苦手とする分野だ。弾薬備蓄量は全面戦争が起これば10日も持たず、連隊や大隊が持つ兵器は多くが故障しているという。無線機は旧式で北朝鮮軍よりも劣っているらしい。現代戦の基本となる暗視スコープ(ナイトビジョン)もほぼ持たない。この分野で「宇宙人」と呼ばれるほど先を行くのが米軍だ。これでどうやって韓国軍が米軍を指揮するのか。

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