トランプ大統領の中国けん制要求に呼応する小泉防衛相、太平洋島しょ国との連携強化訴え

 「太平洋を『平和の海』として守り抜く」

 日本の小泉進次郎防衛大臣は23日、太平洋の14島しょ国の国防相を招き「日・太平洋島しょ国国防大臣会合(JPIDD)」を開催し、あいさつで上記のように語った。小泉防衛大臣は「私は、日本と太平洋島しょ国をつなぐ玄関、横須賀で生まれ育ちました」と自己紹介した上で「この地域は、もはや島々の集まりではありません。今や、世界で最もダイナミックな、海の上に広がる、一つの大陸となっています」「『ブルー・パシフィック大陸の守護者』である皆さまを中核に、この会場にいる皆さまの結び付きを強化し、自律的で強靭(きょうじん)な地域を共に築き上げていこう、ということです」と呼びかけた。

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 中国は太平洋において安全保障面・経済面での影響力を強めているが、小泉防衛大臣の演説は、その中国をけん制するため日本が先頭に立つ意向を明確にしたものと考えられる。安倍晋三元首相は2016年に「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)構想」を提唱したが、高市早苗首相もこれを継承・進化させる方針を明確にし、実行に乗り出したのだ。

 米国のトランプ政権は先日公表した国家安全保障戦略(NSS)で「西半球は米国が守る。自分の地域の安全は自分たちで責任を持つべきだ」とするいわゆる「ドンロー主義(ドナルド+モンロー主義)」の考えを明確にしたが、日本の一連の動きはこれと正確に軌を一にする。米国は今「大西洋同盟」と言われる友好国との伝統的な関係がギクシャクしているが、その間に日本はドンロー主義に積極的に答え米国の重要なパートナーになる意思を明確にしているのだ。

■島しょ国に無人機や防衛装備品を無償提供

 日本が太平洋島しょ国と安全保障協力について協議するため2021年に発足させたJPIDD会議は今年3回目で、22日から過去最多となる28カ国が参加した。フィジー、トンガ、パプアニューギニアなど14カ国に加え、パートナー国として米国、オーストラリア、英国、さらにフィリピンなどASEAN(東南アジア諸国連合)7カ国が今回初めてオブザーバーとして参加した。

 会議は形だけの外交イベントではない。日本は「太平洋における安全保障のリーダー」として「次世代リーダーシップ安全保障プログラム」の始動を表明した。太平洋島しょ国の国防・安全保障政策の実務担当者を日本の防衛大学校に留学させ、人的交流を拡大し信頼関係を構築するという。またサイバー攻撃や偽情報など国を超えた犯罪に共同で対処する仕組みの構築も目指している。実際に昨年日本の海上自衛隊は12の島しょ国を訪問し、11カ国と現場での点検を含む合同の訓練を実施した。さらに政府安全保障能力強化支援(OSA)を通じて島しょ国に無人機や防衛装備品を無償で提供するという。

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