攻撃開始直後から「電子戦」で敵を圧倒することも重要なポイントだ。米国はマドゥロ大統領逮捕の際に電子パルス(EMP)あるいはこれに類似する機器を使って敵の兵器を無力化する「ディスコンボビュレーター」という兵器を使った。米軍はベネズエラに続きイラン攻撃でも電子戦機EA-18Gグラウラーを使ってイランの対空レーダーを無力化し、イラン軍の通信を遮断したという。情報戦でも優位を占めることでイラン高官らの位置を特定したのだ。峨山政策研究院の梁旭(ヤン・ウク)研究委員は「斬首作戦が難しい理由は攻撃手段がないからではなく、相手位置の正確な把握が難しいからだ」「ベネズエラとイランでの作戦で『米国の情報パートがしっかりと復活した』という印象を持った。それだけ情報に自信があるから動けたのだろう」とコメントした。
これに対してイランは米国の意図を分析することにも失敗した。韓国国防安保フォーラムのオム・ヒョシク代表は「トランプ大統領は事前に武力介入の可能性に言及したが、それでもイラン高官らが1カ所に集まったため攻撃を受けた。イランは昨年6月の核施設爆撃のような一部施設への攻撃だけを予想し、高官らを殺害する作戦は想像もしていなかったようだ」との見方を示した。
■北朝鮮では金正恩総書記がさらに核兵器開発に執着か
北朝鮮は同日「米国とイスラエルによる厚顔無恥かつヤクザのような行動を最も強い言葉で非難する」とする外務省報道官談話を発表した。専門家は「ハメネイ師殺害を目の当たりにした北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記は『核兵器保有』にさらに執着するだろう」と予想している。中国やロシアと国境を接し、同盟国である韓国と日本を核兵器で攻撃できる北朝鮮をイランのように攻撃するのは難しいが、トランプ大統領は第1次政権でこれを検討したことがある。
マクマスター元ホワイトハウス大統領補佐官(国家安全保障担当)は2024年に発行した著書の中で「トランプ大統領は第1次政権での会議で『北朝鮮が軍事パレードを行う時にあの軍隊を全て除去するのはどうか』と発言し、スタッフらを驚かせたことがある」と明らかにした。米ジャーナリストのボブ・ウッドワード氏はトランプ大統領に18回インタビューし20年に発行した著書「Rage怒り」で「第1次トランプ政権で米中央情報局(CIA)に設置された『コリア・ミッション・センター』は北朝鮮の指導者を転覆させる秘密工作を計画したことがある」と明らかにした。
ヤン・ジホ記者、パク・カンヒョン記者