▲グラフィック=ヤン・ジンギョン

 「考えていたよりも量がずっと多い。数年後には対処できなりそうだ」――。

 韓国のある太陽電池廃棄パネルリサイクル業者の関係者の話だ。同社の年間処理能力は約4000トンだが、最近は廃棄パネルが流入が増え、保管スペースが限界に達している。同社関係者は「2024年の搬入量は前年比1.5倍だったが、昨年は第1四半期だけで24年通年の搬入量を上回り、通年の搬入量は8倍に急増した」と語った。

【写真】リサイクル業者の周辺土地に積み上げられた太陽電池の廃棄パネル

 2000年代初めに設置された第1世代の太陽電池パネルの寿命が尽き、廃棄パネルの処理が社会的課題として浮上している。問題は廃棄パネルの発生量が既に政府予想を大きく上回っており、今後発生量が右肩上がりに増加することだ。4年後にはサッカーコート300面、9年後には2000面分に相当する廃棄パネルであふれると予想されている。対処不可能になる時期が急速に近づいているのだ。

■廃棄パネルの発生量、甘かった政府予想

 気候エネルギー環境部は昨年9月、朴相雄(パク・サンウン)国会議員(国民の力)に提出した資料で、2025年の太陽電池廃棄パネル発生量を1223トンと予測した。これは韓国環境公団の予測値に基づくものだったが、現実は異なっていた。最近環境公団が趙志娟(チョ・ジヨン)国会議員(国民の力)に提出した資料によると、昨年の廃棄パネル発生量は2547トンで政府予測の2倍だった。2010年代半ば以降の太陽電池普及スピードと技術発展に伴う早期交換を過小評価した結果だ。リサイクル業者に運び込まれたものの処理されずに積み上げられた廃棄パネルの在庫量は2024年の203トンから昨年は674トンへと1年間で3倍以上に増加した。

 太陽電池パネルは2018年から22年までの新規普及量が15.6ギガワットで、17年までの累積設置量(6.4ギガワット)の2.5倍だった。韓国環境研究院は2035年に廃棄パネル(1枚当たり約2.5平方メートル)の発生量が約14万7000トンに達すると予測している。ソウル・汝矣島の5倍を超え、ソウル市中区全体を覆うほどの巨大な規模になる。一方、現在全国で8社しかないリサイクル業者の処理能力は年間2万3000トンにすぎない。現在の処理能力であれば、9年後には処理可能な廃棄パネルは15%を下回る計算になる。

■放置すれば重金属流出リスク

 太陽電池パネルは強化ガラス(70〜75%)、アルミフレーム(20〜25%)、シリコンセル(3〜4%)で構成されている。正常に稼働している間は密封構造のおかげで安全だが、廃棄後に放置されて密封状態が損なわれると、鉛やアンチモンなどの重金属が雨水に混入し、土壌や地下水を汚染する可能性がある。焼却するとフッ素ガスなどの二次汚染物質が出るため、必ず高度なリサイクル工程を経なければならない。

 技術力があれば、廃棄パネル1トンから1〜2キログラムの銀と高純度シリコンを抽出できる。原材料の95%以上を回収し、半導体やバッテリーの素材としてリサイクルできる。しかし、現在の国内技術はガラスとアルミニウムを分離する低付加価値の段階にとどまっている。

 リサイクル現場では、廃棄パネルの発生が本格化すると、違法放置のリスクに懸念の声が出ている。リサイクル業者関係者は「廃棄パネルの解体から輸送、処理までの全費用を発電事業者が負担すべきだ。費用がかかるため、一部の発電業者は廃棄パネルを発電所の片隅に積み上げている」指摘した。

 韓国政府は2023年に太陽光発電機器メーカーにリサイクル義務を課す生産者責任リサイクル制度を導入した。しかし、企業はリサイクル技術への投資よりも負担金の支払いという安易な道を選んでいる。政府はリサイクル設備を搭載した車両による「移動式処理」、処理速度を向上させる「高速プロセス技術」を開発し、処理能力を増強する計画だ。専門家は「まずはリサイクル処理の規模を拡大すべきだ」と指摘する。西江大の李悳煥(イ・ドクファン)名誉教授は「政府は正確な実態調査と中長期の管理戦略を再構築する必要がある」と述べた。

チョン・ジュンボム記者、イ・ヨンビン記者

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