▲金星煥(キム・ソンファン)気候エネルギー環境相が2025年11月6日、ソウル市汝矣島の国会議員会館で開かれた「2035国家温室効果ガス削減目標(NDC)対国民公開議論公聴会」であいさつをしている。/写真=ニュース1
韓国政府・与党が2028年から、資産10兆ウォン(現在のレートで約1兆700億円。以下同じ)以上の上場企業を対象にESG(持続可能性)の法定開示を義務付けることを確定した。これにより韓国企業は、取締役会レベルの気候リスク管理体系から炭素削減に向けた中長期の移行計画、気候変動が及ぼす財務的影響および気候変動シナリオ別のレジリエンス(復元力)などを事業報告書に盛り込まなければならない。金融委員会の草..
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▲金星煥(キム・ソンファン)気候エネルギー環境相が2025年11月6日、ソウル市汝矣島の国会議員会館で開かれた「2035国家温室効果ガス削減目標(NDC)対国民公開議論公聴会」であいさつをしている。/写真=ニュース1
韓国政府・与党が2028年から、資産10兆ウォン(現在のレートで約1兆700億円。以下同じ)以上の上場企業を対象にESG(持続可能性)の法定開示を義務付けることを確定した。これにより韓国企業は、取締役会レベルの気候リスク管理体系から炭素削減に向けた中長期の移行計画、気候変動が及ぼす財務的影響および気候変動シナリオ別のレジリエンス(復元力)などを事業報告書に盛り込まなければならない。金融委員会の草案よりも対象を広げ、規制の強度を高めた格好だ。
【表】文在寅大統領任期満了前に上方修正された温室効果ガス削減目標
気候危機への対応は必ず進むべき方向であるが、問題はその速度と対応能力だ。移行期間も設けずに罰則を伴う法的義務へと直行することは、世界的な流れを無視した過度な規制であり、国家競争力を揺るがす自傷行為になりかねない。
世界の温室効果ガス排出量において、韓国が占める割合は1.1%水準だ。排出量の60%をまき散らしている中国、米国、インド、ロシアの4カ国は自国の利益を天秤にかけ、ESG規制の導入に極めて慎重だ。発祥の地ともいえる欧州連合(EU)でさえ、企業の負担を考慮して適用時期を延期している。米国は連邦レベルでのESG開示義務化を全面保留した状態であり、日本も開示対象を時価総額3兆円以上の超大型上場企業に限定し、段階的なアプローチを推進している。
製造業の比率がGDPの27%と競争国よりも高く、再生可能エネルギーの条件面で不利な立場にある韓国が、最前列で「脱炭素」の矢面に立つべき理由はない。すでに2030年の国が「決定する貢献(NDC・温室効果ガス削減目標)」に反映された年平均削減率(4.17%)も、EU(1.98%)など主要国より2倍以上速い。加えて「2036年の脱石炭(発電所)」を宣言し、それだけにとどまらず準備もできていないESG法定開示義務まで上乗せしたのだから、雪上加霜(泣き面に蜂)だ。
ただでさえ温室効果ガス排出量の算定基準すら曖昧な状態だという。開示対象も2029年には資産5兆ウォン(約5350億円)、2030年には2兆ウォン(約2140億円)以上へと急速に拡大される。徹底した準備を伴わない強行は、認証・コンサルティング業者の腹を肥やすだけで、太陽光事業のようにまた新たな形態の「ESGカルテル」が登場しかねないという懸念も出ている。
最近、韓国政府・与党が「湖南(全羅道地方)半導体クラスター」造成のため脱原発や反4大河川(漢江・洛東江・錦江・栄山江の水管理)の立場を変えようとする兆しを見せているのは、それらがイデオロギー過剰の規制だったということを自ら認めるものだ。政府方針では現実を反映して基調を変えようとしながら、企業に対しては受け入れがたい速度でESGの圧力をかけてよいのか。世界の主要国における緩和の流れと産業現場の実態を反映して、制度を設計し直さなければならない。
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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