30代の会社員A氏は今年の初め、インターネット上のあるミリタリーサイトで600万ウォン(現在のレートで約59万円)払って拳銃を2丁買った。オーストリアの銃器メーカーが作っている「グロック(Glock)19」という拳銃の実際のメインパーツを模型の拳銃と結合させて作ったもので、性能は本物に劣らなかった。「グロック19」は2007年、およそ60人の死傷者を出した米国バージニア工科大学銃撃事件の犯人、チョ・スンヒが使い、また映画『アジョシ』で俳優ウォンビンが使ったことでもよく知られるモデルだ。A氏は警察の調べに対し「普段から趣味で模造銃器を作っていたが、本物の部品を入れた銃器を持ちたかった」と供述した。A氏が購入した銃は部品を組み立てて作った私製の銃なので、製造番号がない。このため追跡や管理が不可能で、米国では「ゴーストガン」と呼ばれる。強化プラスチック製なので金属探知機にも引っ掛からない。
軍事用の兵器や戦争物に強い関心がある、いわゆる「ミリタリーマニア」らが、海外からひそかに持ち込んだ本物の銃器部品で殺傷能力のある違法な銃器を製造・販売し、これを購入したため警察に捕まった。釜山警察庁強力犯罪捜査隊は1日、違法銃器を製造・販売した容疑で40代のB容疑者を拘束し、韓国軍の現役下士官のC容疑者ら6人を在宅のまま立件したと発表した。警察は、摘発した一味の住居や事務所で拳銃5丁、小銃1丁、模造銃器26丁と実弾など合わせて138点を押収した。
■「世界で最も住みやすい国」2020年版発表、韓国17位、米国28位、日本は?