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14.5ミリ高射銃で1.5キロ以上離れた韓国哨所に4発命中させたのに「誤射」?

 国連軍司令部軍事停戦委員会は4日、今回の事件の真相把握のため、現場に特別調査チームを派遣したといわれている。だが公式な見解は表明しなかった。ポンペオ国務長官は、今回の事件について「偶発的だと思う」とコメントした。したがって国連軍司令部も、偶発的な挑発と判断する可能性がないわけではない。韓国軍関係者は4日も「銃撃の当時、北朝鮮軍GPは勤務交代の時間で、濃い霧がかかっており、GP近くの畑で日常的な営農活動が目撃された」として、偶発的な挑発という部分に重きを置いた。北朝鮮軍GPには韓国のGPに向けて固定した機関銃があり、銃器を点検する過程で偶発的に発射されたこともあり得る、というのだ。

 だが、専門家らは疑問を投げかけている。まず14.5ミリ機関銃は、ミスによって1.5キロ以上離れた韓国のGPに、正確な弾着群を形成して4発も当てるのは難しいという。銃器の専門家であるヤン・ウク韓南大学国防戦略大学院兼任教授は「14.5ミリ機関銃は反動が非常に大きいので、両手でしっかりつかんで撃たないと目標に命中させるのは難しい武器」と語った。ミスによる誤射だったとすると、正確な弾着群を形成するのは困難、というわけだ。また北朝鮮軍は平素、機関銃に弾帯を付けた状態にはしておかないといわれている。

 北朝鮮当局や北朝鮮軍が二日も沈黙を守っていることも謎だ。これまでのDMZ銃撃事件の場合、放送を通して「偶発」であることを主張したり、韓国側に責任を転嫁したりする態度を取るケースが少なくなかった。身辺異常説に巻き込まれていた金正恩国務委員長が20日ぶりに登場したと北朝鮮メディアで報じられてからわずか一日で、およそ5年ぶりのDMZ内銃撃挑発があったという点も、見方によっては釈然としない部分だ。

 なお国防部は4日の定例のブリーフィングで、遅まきながら「北朝鮮に電通文で強く抗議の意思を伝えると共に、立場を明らかにしてほしいとして、こうした行為について直ちに中止すべきだとも求めた」と発表した。

ユ・ヨンウォン軍事専門記者

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