同地裁はまた、「4日午前0時31分に尹前大統領が電話してきて、『国会の扉を壊して中に入り、内部の人員をつまみ出せ』と言った」とする郭種根元司令官の法廷証言も認定した。同地裁は「郭元司令官の証言は憲法裁判所などで行われた証言と主な部分で一貫しており、直接経験していない人物が証言できないほど具体的だ」とし、「李鎮雨(イ・ジンウ)元首都防衛司令官も同様の視点で尹前大統領から類似する指示を受けた事実が認められる」とした。
■「戒厳令を6回謀議」との主張は認めず
ただ、同地裁は尹前大統領が2023年10月に戒厳令を敷くことを決意し、合計6回の会合を開き、金竜顕元国防部長官らと謀議を行ったとする特別検察官(特検)の主張はほとんど受け入れなかった。同地裁は「5回は戒厳令とは無関係の集まりとみられる」とした。
同地裁は具体的に23年12月の大統領官邸での晩餐会や、24年3月から6月にかけて行われた三清洞での集まりで尹前大統領が「非常事態宣言が必要だ」と発言したことは確認できないとした。また。同年4、5月に警護処長公邸とソウル江南地区の飲食店で開かれた会合に尹前大統領は出席せず、8月の官邸での会合では出席者が尹前大統領の戒厳に関する発言を聞いていないと証言し、証拠が不足していると判断した。
これとは別に、24年10月1日の国軍の日の行事後、大統領官邸での集まりで尹前大統領が韓東勲氏について、「捕まえてこい。 銃で撃ってでも殺すと述べた」とする郭種根元司令官の証言について、同地裁は「郭元司令官は当時かなり酒を飲んでいたようだ」とし、信頼性に疑問を呈した。
■「戒厳令は週末に」との提案を拒否
同地裁は尹前大統領が平日の夜に戒厳令を宣言したことが「重大なミス」だったのではないかとした。金竜顕元国防部長官が「土日の早朝」の決行を提案したが、大統領が「監査院長を弾劾するならば、そのまま行こう」と述べて拒否したという証言を引用。「(尹前大統領らは)火曜日の夜10時過ぎに国会議事堂本館でかなりの国会関係者が残業をしていた状況を正確に予想できなかったようだ」と述べた。崔載海(チェ・ジェへ)元監査院長に対する弾劾決議案は24年12月2日に提出された。
イ・ミンジュン記者、ヤン・ウンギョン記者