野球の韓国代表チームは5日、東京ドームでチェコを11-4で破り、17年ぶりにワールド・ベースボール・クラシック(WBC)初戦で勝利を挙げた。その勝利の中心には「母の国のためにプレーしたい」と言って太極マーク(韓国国旗)を付けたシェイ・ウィットコム(27)=ヒューストン・アストロズ=とジャマイ・ジョーンズ(ジャーメイ・ジョーンズ、28)=デトロイト・タイガース=がいた。ウィットコムが3回と5回に連続ホームランを放ち、ジョーンズが8回に決定的な一発を決めた。
【グラフィック】共に母親が韓国系…WBC韓国代表のウィットコムとジョーンズってっどんな人?
WBCには、父母のどちらかの血筋に基づき、その国の代表チームとして出場できる規定がある。韓国系米国人の母親を持つウィットコムとジョーンズが共に柳志炫(リュ・ジヒョン)監督率いる韓国代表チームに加わることができたのも、このためだ。2人の母親は同日、東京ドームで息子の活躍を直接目にし、感慨に浸った。ジョーンズは試合終了後、観客席にいた母親に手で大きなハートを作って見せた。
ジョーンズの母親ミシェルさんは韓国系米国人だ。米プロ・アメリカン・フットボール・リーグ(NFL)デトロイト・ライオンズなどでラインバッカーを務めていた夫アンドレ・ジョーンズさんが2011年に脳疾患で突然亡くなったため、14歳だったジョーンズを含む6人の子どもを1人で育てた。母親の献身的なケアのもとで大リーガーに成長したジョーンズは、2024年にニューヨーク・ヤンキースに移籍し、母の日(5月の第2日曜日)にMLB初ホームランを放った。そして昨年、父の思い出が残る都市デトロイトで新たな野球人生を始めた。2025シーズン、ジョーンズはタイガースのユニホームを着て72試合に出場し、打率2割8分7厘(129打数37安打)7本塁打23打点を記録し、チームの打線に活力を与えた。
ジョーンズは今回のWBCを前に、代理人を通じて真っ先に「韓国代表チームに合流したい」という意向を伝えてきた。バットに太極旗(韓国国旗)を入れるほど熱いジョーンズは「子育てをしてみたら1人でも容易なことではないのに、母はどうやって6人の子どもを育てたのだろうかと思う。あらためて尊敬する」「母を喜ばせるため、是非とも韓国のユニホームが着たいと思った」と語った。母親のミシェルさんはチェコ戦の5回が終わった後、韓国の報道陣に「私は米国で生まれ、育ったが、今でも韓国と強く結びついていると感じている」「韓国を本当に愛しているので、息子が私の祖国のためにグラウンドに立っているということをとても誇りに思う」と語った。ホームランを1本は打ってほしいという母の望みに、8回のソロホームランで応えたジョーンズは「母は体は小さいが、その愛は想像を超えるほど大きい」と笑った。