コロナ診断キットが主導するバイオヘルス製品の輸出額が韓国の主力輸出品目である無線通信機器(スマートフォン)とディスプレーを上回った。
韓国産業通商資源部が1日発表した2021年3月の輸出入動向によると、輸出額上位15品目のうち、バイオヘルス製品の輸出が前年同月比43.6%増の14億9000万ドルを記録した。
同月に輸出が1.1%減少したディスプレー(14億1000万ドル)を上回った。これにより、バイオヘルス製品は輸出額で10位から9位に浮上した。ディスプレーは9位から10位に後退した。
バイオヘルス製品の輸出額は1月には12億8000万ドル(11位)で、8位のディスプレー(18億1000万ドル)、9位の自動車部品(18億1000万ドル)、10位の無線通信機器(13億6000万ドル)を下回っていた。しかし、2月には12億7000万ドルで10位に浮上。11位の無線通信機器(11億8000万ドル)を抜き、9位のディスプレー(13億6000万ドル)との差を縮め、3月にはディスプレーも抜き去った。
バイオヘルス製品の好調は、新型コロナウイルス感染症の診断キットが人気を集めたためだ。産業通商資源部、関税庁によると、1月の診断キット輸出額は5億3000万ドルで、バイオヘルス製品全体の41.4%を占めた。
診断キットの輸出額がピークとなった昨年12月には、輸出額が7億4000万ドル(全体の41.7%)に達し、二次電池(7億1000万ドル)、家電(6億9000万ドル)、化粧品(6億8000万ドル)も上回った。コロナ流行初期の昨年2月(64万ドル、バイオヘルス製品全体の0.1%)、昨年3月(2000万ドル、同1.9%)に比べ激増した。昨年1年間で診断キット30億6000万ドル相当が輸出され、バイオヘルス製品全体の21.7%を占めた。
産業通商資源部関係者は「コロナ長期化で診断キットに対する各国の需要が続き、欧州連合(EU)など主要地域への輸出が大幅に増えた。高齢層や慢性疾患者の増加でバイオシミラー市場も拡大するなどバイオヘルス製品の輸出は19カ月連続(前年同月比)で増えている」と説明した。