ロンドン五輪男子サッカーで日本との3位決定戦後に「独島(日本名:竹島)はわが領土」と書かれた紙を掲げた朴鍾佑(パク・チョンウ)=23、釜山=について、国際サッカー連盟(FIFA)は3日、国際Aマッチ2試合の出場停止処分と、3500スイス・フラン(約31万円)の罰金を科したと発表した。
大韓サッカー協会によると、先月20日に開かれたFIFA懲罰委員会の結果について、3日にFIFAから通報を受けたという。処分理由は「FIFA賞罰規約57条とロンドン五輪大会規定18条4項に違反した」というものだ。
3試合以上の出場停止または1700万ウォン(約130万円)以上の罰金などの懲戒処分が下された場合は異議を申し立てることができるが、今回の処分はそれより軽いため、異議申し立てはできない。サッカー協会は「協会としても警告措置を受けた。FIFAの決定を謙虚に受け止める」と表明した。
朴鍾佑は今年8月に行われたロンドン五輪男子サッカー3位決定戦の日本戦で、2-0で勝利した直後「独島はわが領土」と書かれた紙を掲げてグラウンドを回るという、いわゆる「独島セレモニー」を行った。国際オリンピック委員会(IOC)はこの行為について、五輪の施設や競技場などで政治的宣伝活動を禁止する五輪憲章に背いたとして、朴鍾佑への銅メダルの授与を保留するとともに、FIFAに真相調査を要請した。
FIFAは当初、10月に懲罰委員会を開催し、朴鍾佑の処分について話し合う予定だったが、慎重を期すために大韓サッカー協会に追加資料の提出を求めた。このためサッカー協会は、朴鍾佑本人が作成した経緯書を含む追加資料をFIFAに提出。それから1カ月あまり過ぎて、懲戒処分の内容が通知された。
IOCは、FIFAの今回の処分内容を基に、朴鍾佑に銅メダルを授与するかどうか最終的に決定する。
大韓サッカー協会の金鋳城(キム・ジュソン)事務総長は「FIFAの今回の決定は比較的軽い懲戒とみていい。IOCもFIFAの決定を最大限尊重し、最終決定を下すものと期待している」と述べた。