北の核実験と被ばく脱北者、韓日専門家で異なる見解

日本の専門家は「核実験の影響の可能性」、韓国政府は「断定できず」
統一部がインタビューを妨害した疑惑も

北の核実験と被ばく脱北者、韓日専門家で異なる見解

 韓国統一部(省に相当)が先月発表した、咸鏡北道吉州郡豊渓里出身の脱北者30人の放射線被ばく検査結果について、日本の核専門家らは「核実験で出た放射線の影響という可能性がある」と分析した。統一部が、数値の高い4人について「被ばくが疑われるが、核実験の影響とは断定できない」とコメントしたのとは異なる解釈だ。

 統一部が韓国原子力医学院に依頼して検査した吉州郡出身の脱北者30人のうち、1人は被ばく線量の数値が394ミリシーベルトだった。検査データを見た広島大学の星正治名誉教授は8日、毎日新聞のインタビューに対し「累積線量394ミリシーベルトという数値は、広島に投下された原爆の爆心地からおよそ1.6キロの地点の初期放射線量に相当する」「放射性物質を含んだガスや粉じんを浴びた可能性がある」と語った。

 一方、統一部は「放射線被ばくも一つの原因になり得るが、検査のかく乱変数として作用する可能性のある北朝鮮での居住環境の影響を評価できる情報が足りない」という立場を示していた。

 また、被ばくの数値が高い脱北者へのメディアのインタビューを統一部が妨害した疑惑も持ち上がった。当初、記者がインタビューが可能かどうか問い合わせると、統一部の当局者は「本人に確認してみたらインタビューを拒絶した」と答えた。ところが本紙が脱北者当人に確認した結果、その人物は「統一部の職員が電話をかけてきたので、『顔、故郷を明かさないのならインタビューを受けたい』と答えた。すると統一部の職員が『どうしてもやるというのは、よくないようだ』と言うので、インタビューを受けなかった」と語った。

キム・ミョンソン記者
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