【コラム】独房に入れられた韓国歴代政権の人々

 こうしたことが当てはまるのは朴槿恵政権の人々ばかりではないだろう。素晴らしい経歴、あるいはマイナスイメージにもなり得る「○○○政権出身」というレッテルを貼られた過去を抱えて生きるのは、政権に携わった人々の宿命とも言える。それは拘置所にいても、そうでなくても変わりはなく、どの政権でも例外はあり得ない。現政権の人々も「文在寅(ムン・ジェイン)政権出身」というレッテルを貼られて過去を振り返る時が来ることだろう。果たして「私は文在寅政権に携わっていた」と堂々と語り、大手を振って歩くことができるだろうか。

 現政権は1年4カ月間にわたり、前政権やその前の政権の肉をえぐり深層を探ることにおいて優れた能力を発揮してきた。しかし、その他の分野ではそうではなかった。荒唐無稽(むけい)な左派的な理想が現実の壁にぶつかるたび、「絶対に乗り越えてやる」と意固地になる姿を見せてきた。国政運営では「見かけ倒し」臭(しゅう)をぷんぷんさせるが、身内や味方はしっかりと擁護し、よくしてやる。あちこちに天下りさせ、統計結果が気に入らないからと言って統計庁長を更迭するというやり方を目の当たりにすると、「破廉恥」という言葉しか思い浮かばない。成果を収めたと見られていた南北関係すら、中身のない「過剰包装」のうそ偽りだったとの思いが頭をもたげる。

 これまでで最も過酷な夏を過ごした過去の政権の人々は、まもなく独房で厳しい冬を迎える。冬の拘置所生活の経験があるB氏は「暖房はあるというが、冬の独房で横になっていると、背骨を走るゾッとするような寒気に驚く時がある」といった。そんな思いをすべき人物は独房に閉じ込められている過去の政権の人々だけだろうか。現政権の人々もそうしたゾッとするような寒気の中で一日を過ごせばいいと思う。約3年後、自分が貼られるレッテルの恐怖を抱えて残った任期を過ごしてほしい。過去の政権の人々が拘置所内で苦い過去を振り返る姿をもう見たくはないから。

イ・ドンフン・デジタル編集局政治部長

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